それを「肘」と思いながら、「膝と」云って
しばらく気づかないような
とりもなおさず
あの類が兆候だったのか
なにかが蝕みはじめているような
おいらの、口先の不誠実
これは別れた後に、自分で気づいた失態であるが
田村さんだとは、知りながら思いながら
「マエダさん」と呼んでいた
数回口にしていたそれに、きっと田村さん本人は激怒プンプン丸で
おいらの藁人形に五寸釘を打ち付けていたかもしれない
これはまったくもって無自覚な失態であるが
藤田さんだとは、知りながら思いながら
「マエダさん」と呼んでいた(ようで)
にこやかなその方は
あのぅ、名前を呼んでくださるのは嬉しいんですけど
わたし、前田ではなく藤田です
まあぁ、遠くから見たら(名札ね)似てますけど って
ううう、、、
それを傍らで聴いていたムロタの歓喜の表情 ・・・ 悪魔である
人様の名前を間違えるなんて
ったく、失礼の極みだ
田村さん、藤田さん 、、、 かんにんどす
なんとも情けない話であるが
どうも音で記憶するのが苦手だ
それも冗談にもならないほど駄目で
トニーやマリアならまだしも
ハウンやら ユやら ソやら
隣国名ともなると
カタカナの散らかしっぱなしになりかねない
耳だな 、、、いかんのは
根拠がもてないっていうか
どうやら
とどめる術をもちあわせていないようだ
そう
絵柄で認識できない心許なさだ
かたや
漢字にはそそられる何かがあって
その成り立ちに物語がうかがえて
なにしろ
絵としてお頭にとどまるようで
んだから
日浅の人の名前は
まずは漢字に映るおいらであるよ
だったら、私はなんなのよって藤田さんに叱られそうであるが ・・・
なんで!? と
自問しても屁理屈しかでてこない、この、口先の不誠実
ひとはそれをを呆けと云うんだろうな うぅぅぅ
いかんともしがたいものの
いささか忸怩たるものがある
「じゅくじ」ではない「じくじ」である
ほらね、耳は曖昧だしょ
だはっ、おいらだけ!?
お前か? マエダって
T.ARA


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