それが発見されたのは、案の定、ポチっとした夕暮れだった

 

やらかして

咽が痛く

咳が止まらんで

しかも

眠ろうとすると

ゲボゲボと

のけぞるほどに襲われて

身体のアチコチが

蝕まれるように軋んだ

 

暮れの二の舞は

さすがの阿呆も受入れがたく

近所の第三者に委ねたら

なんの戦利品だよってほど

まぐれあたりを狙ってるのかよってほど

そりや 

たまげるほどの仰山の薬に

プチ・ラリ

薬もだけど、不信にね

 

問診しぃ

血圧計りぃ

聴診器当てぃ

咽の奥を照らされぃ

合間合間に

キーボードかちゃかちゃ

時々

言葉を発するのだが

いかんせん聞きとれない

もどかしい

そもそも、このひとは

自分の言葉を

こちらへ及ぼそうとはしていない

いやいや

聴こえぬならばと

身体をのりだそうとも

それさえも

感じ取ってくれようとはしていない

そして

キーボードかちゃかちゃ

虚しかった、不信

 

診断もさることながら

具合の悪い時に欲しいのは

これじゃないな

かくして

欲しくないようで

あったらいいなのかかりつけである

 

拝啓、小川先生

 僕は、先生の言葉を信じて聞いていました

                     T.ARA