入道雲が頬をふくらませて
腕組みしてるような夏空の下
すべてがこんなにも色あざやかなんだと
よくもそこまであたりまえを失していたことに愕然としながら
たゆとう陽炎に見惚れてしまいそうな昼下がり
そこで
ハンドルを握ることから
ここでの暮らしが始まった
季節をみおくることが
それが根本の歓びに他ならないことだと
それを知らずにはいられなかったんだろうと
ようやく
疑いがはれてゆくようで
どうしてここへ
と
いとも容易く問う方がいらっしゃるが
なにを
聞きたいのかと
ちびっとだけデリカシーが鷲掴みにされることがある、たまに
ほんとうに たまに
めったにあるわけじゃない (苦笑)
そう
だから
だからここへ来たわけで
要は
毒に
負に
太刀打ちする気力が尽きそうに気弱になって
要は
サムウェアを
それまでは
風に
よく救いを求める僕だったものの
とおりすぎるものへの憧れは
演劇への憧れそのものだったと今ではわかるように
T.ARA
* 2012年の夏 こんなことを思っていたらしい