FROG CHIOR

 

それは

はじめの頃こそ

宵闇に点、点という慎ましさなのですが

いちにちいちにち

そのヒソヒソ話は頻繁になります

日毎

こちらも耳が慣れてくると

もうすぐだよ

もうすぐ って

聞きわけられるような、そんな気になってきます

そして

そのもうすぐをききつけた同胞たちが

あれよあれよという間に集いだし

 

ある日突然

季節がそのページを捲られるという、あら不思議

 

それを想えば

あの睡眠妨害の大合唱も

祝祭のように聴こえて、愛おしくなるとは、妙なものです

 

3回目の春に

ようやく、彼らとの折り合いがついたような(苦笑)

そこで一句

蛙さん、ぼくも一緒に、歌います

チューリップ・ハンター

                      T.ARA