アルコール・ブレーキ・アシストなんか取っ払え

 

ご他聞にもれず

早期予約をしくじった人間ドックを

神無月早々に受診するんだが

 

よりによって

そんなタイミングで呑屋にいりびたっている

まさか

全部が俺の仕業じゃないよぉ

うまく

散らばればいいものを ・・・

「ま、それが人生やちゃ」

「だ、誰だおまえっ?!」

「ふふふっ、俺はお前の中に生まれたサトル君だぁ」

 

うぅ ほっといて と

 

タイミングの悪い奴ってね

ラブレターの返事に書かれたことがあったな

わちゃ

そんなんを星回りとでも云うんか ・・・

「にゃ、最期にゃ帳尻が合うのが人生やちゃ」

「だ、誰だおまえっ!?」

「ふふふっ、俺は

・・・・・・もうしましぇん、堪忍やん

 

こうなりゃ逆発想

ソノバシノギの男だと

愛想を尽かされないように

匙を投げられないように

信頼を失しないように

愛が止まらないように

「ありのままで ~ 」

さて、吉とでるか凶とでるか

って、恋はゲームじゃないのよぉ ??

・・・・・・舌の根も乾かぬうちに、アホンダラっ

 

が、ね、

やだね、だっさいね

なにやらアルコール・ブレーキ・アシストが

五十路半ばになると標準装備されるんかいな

 

だもんで

えらく控えめな酒量ったら

どーしちゃったんだい、俺

知らず、明日に備えているなんてさ

全力で吞めないなんて杜氏さんに申し開きできんよねぇ

んだんだ

中途半端な酒はおもろーないやん

翌朝、嘔吐の叫びを轟かせることになろうとも

酔いたいよねぇ

溺れたいよねぇ

沈みたいよねぇ

 

でもって

他人様の情けにふれたいよねぇ

世の中捨てたもんじゃねぇ って 嘯きたいよねぇ

 

って心意気で

今夜も

いってくっからよ

 

沈む先は日本海

       ナイスな夕暮れポイント

                            T.ARA